最終更新:2019/08/01
今回は【チロシン】についてです。
チロシンの事をどこかで聞いたことないでしょうか?
特にプレワークを取っている方なら1度成分表示を見てみると「Tyrosine」の文字がないでしょうか?
という感じで、プレワークによく入っている成分ですね!
そんなチロシンの単体バージョンをiHerbで購入して使ってみましたので、チロシンの持つ効果と共に、使ってみた実感なども載せてボリュームのある記事を作っていきたいと思います。
トレーナーY
Contents
チロシンとは?
チロシンは人体を構成する22のアミノ酸のうちの1つです。
チロシンの大きな特徴を以下にまとめます。
・体内での合成が可能
・アドレナリンやノルアドレナリンの元になる
という性質を持っています。
チロシンを買ってみた!
信頼のサプリメーカーNOWfoodsのチロシン単体を、iHerbで買ってみました!
1粒500mgが120粒入りで¥1116でした。(2018/10/06時点)
*ちなみに現在は¥966になっています!
カプセルは普通サイズの大きさで、中身の色は白色です。
チロシンを使ってみた感想!
チロシンは単体では3回程度摂ってきましたので、その上での印象深かった効果のほどを書いていきます。
それは主に2つになります。
・もうこんなに長くジムにいるっけ??
特にこのような体感が強かったのが印象的でした。
*扱う重量は、幾つかの種目のセットのどこかで少し伸びましたがチロシンの効果というよりは前回のフォームのミスが大きかったのだと思います。あとは少し筋肉が成長をしたかもですね!
・1回目:2粒:効果なし
・2回目:4粒:効果なし
・3回目:6粒:上記の2つの効果
という感じでした。
おそらく私の場合、日々のプレワークの分でのチロシン摂取がコンスタントにあるので、アドレナリンやノルアドレナリンを作るのに不足しないほどの十分量のチロシンがすでに体内にあった可能性がありますね。
トレーナーY
チロシンの効果って?
チロシンの根本の効果を1言でまとめると以下のようになります。
・ドーパミン、アドレナリン、ノルアドレナリンの原材料になる
そして上記の効果から派生した具体的な効果としては以下のようになります。
・覚醒/興奮作用や集中力向上をサポートする
・ストレスや疲労を感じにくくさせる
・やる気を上げてくれる
覚醒/興奮、集中力向上をサポート
つまり、これらの反応がより強固にハッキリと出るように手助けしてくれます。
少し詳しく説明していこうと思います。
覚醒/興奮、集中力向上の効果を出すには、交感神経が副交感神経より優位に活動する必要があります。
その結果、交感神経を伝ってノルアドレナリン、アドレナリンという2種類の物質が、脳や筋肉などにあるそれぞれの受容体(それら物質を受け取るところ)にくっつくことで体に変化が起こります。
受容体の数は決まっていますので、ノルアドレナリン達の伝わってくる量や数によって、体に起こる変化の度合いが左右されます。
それではその時の反応の様子をカフェインとロディオラを例に見ていきましょう。
で、この時に交感神経がいざ働きやすくなったとしても、交感神経を伝わるアドレナリン、ノルアドレナリンの量が少なかったり、作るための原材料自体が少なかったりしたら、せっかくカフェインでアデノシンの働きをOFFにしたとしても、ノルアドレナリン達の量が増えないので、大して大きな覚醒/興奮作用が得られないことになってしまいます。
そうならないために、チロシンを摂取しておくことで原材料不足を改善できます!
なので、いざ交感神経優位の状態になった際に十分にノルアドレナリン達を受容体に届けることができるので、確かな効果が体感できるというカラクリになっています。
以下に引用を添付します。
参考 参考文献2015.アメリカR. rosea also appears to modulate the central stress response via its effect on central biogenic amine neurotransmission and by increasing blood brain barrier permeability to precursors of dopamine (DA)
訳:ロディオラロゼアは、ドーパミン前駆体の血液脳関門透過性(脳内への入り込みやすさ)を増加させることによって中枢性ストレス反応を調節する。
加えて、ドーパミンの分泌が高まると疲労やストレスが緩和されるのと同時に、1点にフォーカスするような集中力を増加させます。
なので、厳密に言えばロディオラロゼアは、ドーパミンの前駆体(p-チラシン(これはチロシンから作られる))を脳内への輸送を増やしてくれる作用により、結果的にドーパミン分泌を強めている。というイメージです。
この時もドーパミンの原材料であるp-チラシンが脳内に入る際に、その量が少なかったら、せっかく脳内に入ってドーパミンになりやすい状況になっている好機を台無しにしてしまいます。
となると、ドーパミンからアドレナリンに変換される量も大したことなくなり、結果的に自覚できるほどの集中力の向上効果が得られずとなってしまいます。
パグ太
ストレスや疲労を減らし、やる気をアップ
ドーパミン(やノルアドレナリン、アドレナリン)の分泌には、ストレスや疲労を減らして、やる気やモチベーションを上げてくれる作用があります。
との問いの答えを以下の引用を参考にして答えます。
参考 参考文献2004.フランスaversive stressful events can be associated with mesolimbic dopamine release in humans,
訳:ストレス環境下にさらされこととドーパミンの放出には関連があり得ます。
なので、ストレス増加に対するフィードバック機能として、ドーパミンの分泌が高まったことが考えられますので、ドーパミンがストレス減弱に働く可能性が高いと考えていいでしょう。
Multiple sources of evidence support a role for diminished dopaminergic neurotransmission in major depression.
訳:「多くのエビデンスが、うつ病におけるドーパミン性の神経伝達の減少作用を支持している」とのことです。
なので、ドーパミンがうまく働いていないと、うつ症状(気分の落ち込みや無気力)が起こりやすのであれば、ドーパミンがうまく働くことによりうつが軽減し、やる気や活力などのモチベーションアップにつながると考えていいでしょう。
*14の研究をもとにしたメタアナリシスでは、以下のように結論付けています。
On the basis of the available evidence, no recommendation could be made for the effect of tyrosine on physical performance under stressful physical conditions. However, a weak recommendation in favor of tyrosine was made for cognitive stress as all studies showed a positive effect.
訳:入手可能なエビデンスをもとにすると、ストレスを受けている状況で、身体パフォーマンスに対するチロシンの効果は支持できない。
However, a weak recommendation in favor of tyrosine was made for cognitive stress as all studies showed a positive effect.
訳:しかし14のすべての研究で認知ストレスに対しては、チロシンは良い影響を示した。
参考 参考文献2015.アメリカ*チロシンのやる気やモチベーションアップ効果の恩恵として認知機能向上があるものと思います。
パグ太
チロシンの飲み方は?
チロシンサプリの裏面に書いてある飲み方を要約します。
・できるだけ食間に摂ること
*ただ個人的な体感としては、1、2粒などではよくわかりませんでした。
厳密に食間に摂取というより、筋トレ前のプレワークと一緒に飲んでいたからもあるかもしれませんが、4〜6粒の摂取でやっと効果の実感がありましたね。
パグ太
チロシンの注意点ってあるの?
チロシンの過剰摂取による副作用の報告はありません。
なので、上限量も特には定められていないですね。
ただし、体質や慣れ具合によっては、頭痛や吐き気などが現れる場合もあるそうですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
結論として、
・チロシンはアドレナリンやノルアドレナリンの原材料となるため、交感神経優位の状況になった際に、アドレナリンやノルアドレナリンの分泌量を増大できる可能性がある。
・それによって、覚醒/興奮作用や集中力向上作用、ストレスや疲労を減らし、やる気やモチベーションを上げる作用を増大させてくれる可能性がある。
・ただし、統合的な研究報告から「ストレス状況下で(筋トレ中もストレス状況下と言える)、身体パフォ−マンスへの影響があるとは断定できないが、認知ストレスを緩和する可能性は高い。
・なので、メンタル的なストレスや疲労感を緩和してやる気やモチベーションのアップにつながる可能性はありそう。」
という感じですね。
トレーナーY
最終更新:2019/08/01
[…] 【徹底解説】集中力アップで効かせやすく!チロシンの効果と体感 […]