最終更新:2019/08/08
さてさて、今回の筋トレ種目記事は「ルーマニアンデッドリフト」に決めました!
なぜかと言いますと、ルーマニアンデッドリフトはデッドリフトとポイントが似ていますので、いっその事一気に書いておこうかなぁと思いまして!
また、めちゃめちゃ有名なデッドリフトに比べると、知名度や経験者は圧倒的に少なくなると思いますが、ルーマニアンデッドリフトにはデッドリフトにないメリットがあります!!
なので、フォーム解説やプログラミングなどを含めてルーマニアンデッドリフトについて包括的に執筆していこうと思います。
Contents
- 1 ルーマニアンデッドリフトって?
- 2 ルーマニアンデッドリフトはどこに効くの?
- 3 ルーマニアンデッドリフトのやり方/フォーム
- 3.1 ルーマニアンデッドリフトのやり方/フォーム①「手幅/足幅&足の角度」
- 3.2 ②〜⑤を見る前に・・・
- 3.3 ルーマニアンデッドリフトのやり方/フォーム②「バーとすねをくっつけて、肩はバーの上」
- 3.4 ルーマニアンデッドリフトのやり方/フォーム③「お尻を引いて、かかと体重」
- 3.5 ルーマニアンデッドリフトのやり方/フォーム④「空気をお腹に溜める」
- 3.6 ルーマニアンデッドリフトのやり方/フォーム⑤「肩を下げ、胸を斜め上に突き上げる」
- 3.7 ルーマニアンデッドリフトのやり方/フォーム⑥「バーを太ももにくっつけながら、肩から上がる」
- 3.8 ルーマニアンデッドリフトのやり方/フォーム⑦「下ろす前のフォーム修正」
- 3.9 ルーマニアンデッドリフトのやり方/フォーム⑧「膝のロックを外し、バーを太ももにくっつけながら下ろす」
- 3.10 ルーマニアンデッドリフトのやり方/フォーム⑨「かかとで押す感じ/もも裏の意識で上げる」
- 3.11 ルーマニアンデッドリフトのやり方/フォーム⑩「バーを上げる時、太ももスレスレを通るように」
- 4 ルーマニアンデッドリフトの注意点は?
- 5 ルーマニアンデッドリフトの重量は?
- 6 ルーマニアンデッドリフトの回数は?
- 7 ルーマニアンデッドリフトの休憩時間は?
- 8 ルーマニアンデッドリフトのセット数は?
- 9 ルーマニアンデッドリフトの動作速度は?
- 10 ルーマニアンデッドリフトのプログレッションは?
- 11 ルーマニアンデッドリフトのおすすめプログラムは?
- 12 まとめ
ルーマニアンデッドリフトって?
トレーナーY
ルーマニアンデッドリフトはどこに効くの?
もも裏(ハムトリングス)
という、太ももの後ろ全体の筋肉を特に重点的に鍛えることができます。
①ルーマニアンデッドリフトでは、膝を軽く曲げることになりますので、ストレッチが遠位部より近位部にかかります。
②そして、京大医学部理学療法科出身の友人に聞いたところ、最新の知見ではハムストリングスは上部中心の肥大、下部中心の肥大が起こりうるそうです!!!
①、②を踏まえ、
③ルーマニアンデッドリフトは近位(上部)に強いストレッチ刺激が入るので、上部の筋肥大が起こりやすい種目と言えます!!!
トレーナーY
つまり、ハムストリングスは紡錘状筋と言って、筋線維が縦に走っていますが、それが上から下まで一本の線維ではなく、ところどころで終わっていて、次の筋線維に付着(?)接合(?)しているかもしれないということです!!!
パグ太
トレーナーY
ルーマニアンデッドリフトの方が、デッドリフトよりも「ある1つの筋肉をターゲットにして効かせる」という志向の筋トレ種目になります。
他に効く部位としては、
・背中
・腰
・お尻
などの筋肉になりますね。
逆に、膝を伸ばして行うので太ももの前への刺激は減ります。
トレーナーY
ルーマニアンデッドリフトのやり方/フォーム
それではルーマニアンデッドリフトのやり方やフォームを見ていきたいと思います。
けっこうデッドリフトと似ている部分もあります。
デッドリフトの記事にあった、初心者や身長が高い方のための「事前セッティング」はルーマニアンデッドリフトの場合はなくてもいいと思います。
パグ太
ルーマニアンデッドリフトのやり方/フォーム①「手幅/足幅&足の角度」
ナローデッドリフトと同じくらいの手幅と足幅がいいと思います。
ただし!
つま先の角度は10°開くのではなく、まっすぐ前に向ける方がいいです。
パグ太
②〜⑤を見る前に・・・
これらに書いてあるフォームはデッドリフトのフォームと90%一緒です!
違うのはつま先の向きを「10°開く」→「まっすぐ」にする。
と言うだけです。
ですので簡単な説明と画像のみにしておきますね!
詳しく知りたい場合はお手数ですが、デッドリフトの記事の③、④、⑤、⑥を参考にしてもらえたらと思います!
*ただし、つま先の角度のところだけは参考にしないこと!
ルーマニアンデッドリフトのやり方/フォーム②「バーとすねをくっつけて、肩はバーの上」
以下のような方は、うまく取れない方がいるかもしれません。
・初心者の方
・バーにつけているプレートが小さい方
・身長が高い(脚が長い)方
ですが、ルーマニアンデッドリフトの場合は考慮すべきは初めの1回目のみですので、よっぽど腰が丸まって上がってしまうなどがない限りは個人的には許容範囲かな。と思っています。
もしもかなり腰が曲がってあげざるを得ないようであれば、以下のようなセッティングをしてバーの高さをあげたほうがいいですね。
ルーマニアンデッドリフトのやり方/フォーム③「お尻を引いて、かかと体重」
画像のような感じで、お尻をキュッと後ろに突き出します。
そうすると自然とかかと体重にもなると思います。
お尻を突き出しても腰が丸まらないようにしましょう。
それに⑤で説明していますが、胸回りをキュッと斜め上に突き上げるイメージを大切に!
パグ太
トレーナーY
ルーマニアンデッドリフトのやり方/フォーム④「空気をお腹に溜める」
①お腹に空気をめいいっぱい入れる
②息を吸うとき「お腹は風船」というイメージを持ち四方八方全体を膨らませるイメージで空気を溜める!
③お腹がパンパンになるまで息を吸い込んだら、グッと息をこらえる。
④バーベルを上げていき、直立するまで息を吐かない。
*高齢者の方や高血圧の方、心臓血管系イベントのリスク(肥満、高脂血症、LDLコレステロール↑など)をお持ちの方はこの方法を行う際にドクターに相談したほうがいいです。
へなへなの風船だと、少し力を加えると変形しますが、空気がパンパンな風船ではそうはいきませんよね?
それと同じ原理で、人も腹圧をしっかりとかけている状態だと体幹の強度が増して、腰がまるまるなどの変形が起きにくくなります!
ルーマニアンデッドリフトのやり方/フォーム⑤「肩を下げ、胸を斜め上に突き上げる」
赤線だと2段階動作になってしまい、下げるor寄せるのどちらか一方が不十分になりやすいので、「斜め下に向かって肩甲骨を下げる」という1つの動作のイメージにした方がいいですね!
また、このとき「肩がバーの真上」は続けてくださいね。
トレーナーY
ルーマニアンデッドリフトのやり方/フォーム⑥「バーを太ももにくっつけながら、肩から上がる」
以下の3点を気をつければ自然といい動作になると思います。
・バーの軌道は、すねと太もものスレスレを通るような感じ
・胸の突き上げ、腹圧、腰のまっすぐをキープ
・上記2点を意識して、あとは自然に立ち上がる感じ
こんな感じで、しっかりと直立するまで立ち上がりましょう。
ルーマニアンデッドリフトのやり方/フォーム⑦「下ろす前のフォーム修正」
ここはデッドリフトの⑦と完全に一緒になります。
つまり以下のポイントを守ればOK!
①息を吐く
②息を吸い、お腹に空気を溜める
③胸を斜め上に突き上げる&肩甲骨を斜め下に寄せる
*この2つは同時にする
④アゴを少し引く
ルーマニアンデッドリフトのやり方/フォーム⑧「膝のロックを外し、バーを太ももにくっつけながら下ろす」
ここがルーマニアンんデッドリフトの一番のみそですね。
やったことがある方は「膝のロックを外す」と言われても、
と思う方もいると思います。
文章に起こしてみますと以下のようになります。
・かかと体重にする
・直立時の膝のピシっとした状態を解除!
・お尻を少し後ろに引きながら、太ももにバーを滑らせる
*この時、少し膝を曲げる(150°くらい)
・もも裏がかなりストレッチされるところまで下ろす
ここで意外なポイントがあります。それは【目線(アゴのポジション)】です。特に下ろすときには、【斜め45°下を見る】ようにしましょう。それ以上下を見すぎると骨盤が寝てしまい腰が丸まりやすくなります。また目線を正面にするくらいに上げすぎると腹圧が抜けやすくなり、腰に負荷が逃げます。
ルーマニアンデッドリフトのやり方/フォーム⑨「かかとで押す感じ/もも裏の意識で上げる」
もも裏がしっかりストレッチを感じるところまでバーを下ろしたら、今度はバーを上げてきます。
その上げ方のポイントは以下になります。
・かかとで床をグーッと押す意識でバーを上げる
・太もも裏を起点に上げる意識でバーを上げる
つまり、もも裏の筋肉をしっかりと使ってバーを上げて行きたいわけです。
そこで、外的イメージとしては「かかとで床を押す」感じですね。
それも「グッ」というイメージだと、一瞬もも裏を使いあとは腰やお尻に逃げてしまったりすることも考えられますし、ストレッチ種目なので最下点でグッと力発揮をすることで、怪我レベルの筋損傷を起こしてしまう危険性もあります。
パグ太
また、内的イメージとしては「太もも裏を起点にバーを上げる」感じですね。
どの筋トレ種目でも言えるのですが、【動き出しでどの筋肉に刺激が入っているか?】はとても重要です。
ルーマニアンデッドリフトでいえば、最下点にバーがあるとき太もも裏(ハムストリングス)はピンと伸びきってしまっており、力を発揮しにくい状態になっています。
トレーナーY
なので、何も考えずにバーを上げてしまうと、主に腰や背中の筋肉に負荷が逃げてしまい、太もも裏の筋肉の活動量が低下してしまいます。
それを防ぐために、動き出して「太もも裏の筋肉に意識を集中して、そこから上げる感覚を持つ」と腰や背中などに負荷が抜けにくくて、しっかりと太もも裏に効かせることができると思います。
ルーマニアンデッドリフトのやり方/フォーム⑩「バーを上げる時、太ももスレスレを通るように」
バーを上げていくときには、下ろす時と同じようにすねや太もものスレスレを通過するようにします。
バーと脚の距離が離れてしまうと、腰や背中に負荷が抜けやすくなります。
ルーマニアンデッドリフトの注意点は?
ストラップをつけたほうがいい
ルーマニアンデッドリフトは高重量や高回数になると、握力が持たなくなってきます。
で結果、指が外れてきて腕に負荷が逃げたり、背中で上げる感じになってしまい、太もも裏の刺激が低下します。
なので、握力の心配を減らし太もも裏の筋肉への負荷に集中するために握力補助のストラップをつけたほうがいいですよ!
いかに太もも裏に効かせられるか?
やはり第一優先は「いかに太もも裏(ハムストリングス)にストレッチ刺激を逃さずかけられるか?」です。
このためには、特に
・腰を丸めない
・お尻を引きながら下ろす
・膝を曲げすぎない
が大事になります。
腰に負担をかけすぎないように
第2にいかに腰の負担を減らして太もも裏に効かせられるか?ということでしょう。
そのためには、特に
・腹圧をしっかりかける
・胸の突き上げ
・動作中はバーと脚の距離をスレスレに近づける
あたりをしっかり守ることが重要です。
肩甲骨の寄せが緩まないように
高重量、もしくは反復回数が多いと肩甲骨の寄せが緩んでしまいやすいです。
もし緩むと、猫背のようになり、腰が丸まり、太もも裏の刺激が弱まり、腰や背中への刺激が増えてしまいます。。
ですので、
・胸を突き上げ、肩甲骨を斜め下に寄せる
というフォームを特に下ろしの局面では、絶対に崩れないように気をつけましょう。
ルーマニアンデッドリフトの重量は?
6〜10RM
ルーマニアンデッドリフトの場合はけっこう幅があります。
6RM設定の考え方
ルーマニアンデッドリフトはストレッチ刺激の筋トレ種目なので、パンプ系プログラムとの相性が良くないです。
逆にコントロールできる程度で高重量をかけて、強い伸張ストレスをかけてあげる方が筋肥大しやすいと考えられます。
あとは、5RM以上の重量では慣れていないとストレッチが強すぎて必要以上に負荷がかかりすぎてしまう恐れがあるので、せいぜい6RM程度にしておいた方がいいと思います。
10RMの考え方
一般的に言われている筋肥大に適した回数(8〜12回)の範囲内に収めることを考えた上で、12回だと疲労と集中力低下の影響で肩甲骨を寄せる筋肉が緩み、腰が丸まりやすくなると考えられるので、ある程度の回数を積む場合でも、せいぜい10回程度がいいと思います。
ルーマニアンデッドリフトの回数は?
6〜10回
重量のところと対応していますが、反復回数は6RMで6回〜10RMで10回がいいと思います。
ルーマニアンデッドリフトの休憩時間は?
2〜3分
ストレッチ系の刺激なので、毎セット/毎レップを丁寧に行い、休むときは十分に休んだほうがいいです。
デッドリフトに比べると扱える重量が少し下がりますので、脳や体全身の神経疲労はデッドリフトほどではないですので、4分も5分も休憩をする必要なないと思います。
ルーマニアンデッドリフトのセット数は?
3〜4セット
セット数はこのくらいがいいと思います。
特に
・初心者
・太もも裏が硬い方
(立位体前屈で指が床につかないような方)
・6〜8RMを扱う場合
などは3セットで十分かと思います。
また、
・筋トレ経験者
・体が柔らかい方
・9〜10RMを扱う場合
などは4セットチャレンジしてみてもいいと思います。
ルーマニアンデッドリフトの動作速度は?
・上げ:1〜2秒
・下ろし:2〜4秒
ストレッチ種目ですので、下ろしの局面は特に大切にしたいですので、2〜4秒かけてゆっくりと下ろして、しっかりとストレッチ感を感じましょう。
ルーマニアンデッドリフトのプログレッションは?
まず
ルーマニアンデッドリフトの重量の上げる単位はどのくらいか?
というと
がいいと思います。
次に、ルーマニアンデッドリフトの重量の上げるタイミングの話ですが、
【6回やっとの重量でセットを組んでいる場合】
①6回上がったセットでは、次回セッション日に+5kgする。
→(例:1セット目7回上がった!→次回の1セット目は+5kgする)
②(休憩の話ですが)もし4回以下の場合は、次のセットまでの休憩を長く取る!
→(例:2セット目が4回だった→休憩を長めにとって3セット目に挑む)
③もし+5kgしたところが4回以下しか上がらなかった場合、次回セッション日はOFFにする!!
→(例:前回7回上がったから今回+5kgで挑戦!→3回しか挙がらなかった・・・→次回はOFF!!!)
とやっていきます。
これがもし【10回やっとの重量でセットを組んでいた場合】だと
①10回上がったセットでは、次回セッション日に+5kgする。
②(休憩の話ですが)もし6回以下の場合は、次のセットまでの休憩を長く取る!
③もし+5kgしたところが6回以下しか上がらなかった場合、次回セッション日はOFFにする!!
6回やっとの重量の例を出します!
①について
【前回】
7回-6回-4回@100kgだったら、
【今日】
105kg-105kg-100kgで挑戦!!
パグ太
②について
【今回】
6回-4回@105kg-105kg
【3セット目】
休憩時間を長くとる(+1〜2分)
③について
【前回】
8回-8回-6回@100kgだったから、
【今回】
105kg-105kg-100kgで挑戦で、6回-4回-5回
【次回】
OFFにする
(+5kgしたところが4回しか上がらなかったから)
トレーナーY
ルーマニアンデッドリフトのおすすめプログラムは?
8RMで3セット
理想:8回-8回-8回
が私の中で一番おすすめのプログラムになります。
ルーマニアンデッドリフトをやってきて思うことは、実感として実際6RMでも太もも裏の意識を感じるのが難しく、動作のコントロールに集中しないと、ラクな方の負荷を逃してしまいそうになります。
トレーナーY
私個人的に、太もも裏への意識をしっかりと持ちながらできるのが8RMくらいからです。
また10RMで10回もやるのも、正直ストラップをつけていたとしても握力や呼吸がしんどくなり、集中力が切れてしまい最後の方は動作の質が低下してくる気がします。
ということからも8RMで8回が一番いいのかな。と考えています。
まとめ
今回は先日のデッドリフトに引き続いて、ルーマニアンデッドリフトの記事を執筆しました。
どうしてもボリュームが多くなり、休み返上で書くことになりますが、書いた後の達成感はすごいものがありますね。
なんか、山登りやマラソンをする方の気持ちが少しわかったような気がします!!
・・・なんて言っても、バリバリなアウトドアやスポーツと比べたら、ブログ記事執筆は地味なのですが、私としては普段お客さんと接することが多い分、休みの日は逆に一切喋らずに作業に没頭したいですね笑!
最終更新:2019/08/08
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