最終更新:2019/09/02
今回は久々の筋トレフォームの解説記事を書きたいと思います。
というわけでまだ1度も書いていないかった腕の種目について書きます。
その名も「インクラインダンベルカール」です。
→近々もっと見やすい動画を投稿します!(2019/09/02)
結構有名な種目ですので、過去にやったことがある方や今も実際にやっている方は多いのではないかな?と思います。
しかし細かく解説をするといろいろなポイントややり方がありますし、同じインクラインダンベルカールという名前の種目を取り入れているつもりでも、実はやり方と結果は千差万別だったりしますので、しっかりと解説をしていきたいと思います。
トレーナーY
Contents
インクラインダンベルカールとは?
百聞は一見にしかず。ということで動画を載せておきます。
インクラインベンチプレスってありますよね?
あれのダンベルカールバージョンということです。
インクライン(登り坂傾斜)をつけることで効果として有名なのは以下の1つです。
しかし実はもっと細かく特徴を分けることができます。
・パラレルグリップで行う
→上腕二頭筋の長頭部分に特に負荷をかけられる
・下げながらプロネイティッド→上げながらスピネイティッドで行う
→上腕二頭筋の短頭部分に特に負荷をかけられる
ここで筋トレ初心者の方でもわかるように用語解説をしておきます。(わかってるよ!という方は飛ばして大丈夫ですよ。)
こんな感じで、上腕二頭筋は【外側を長頭、内側を短頭】と分けることができて、筋トレのフォームによって一方に刺激/負荷がかかるように効かせ分けることができます。
厳密に言えば、筋肉が完全に2つに分かれているわけではなく、途中から分かれている感じですので、別々の筋肉なわけではありません。
トレーナーY
これは握り方の種類のことです。
パラレルとは、親指が上に来るように拳を立てた握り方です。
プロネイティッドとは、手の甲が上の握り方です。
スピネイティッドとは、手のひらが上の握り方です。
トレーナーY
トレーナーY
インクラインダンベルカールの共通のやり方/フォーム
さて本題のやり方/フォームについて書いていきますね。
まずはいつくか共通したやり方/フォームがあります。
呼吸
高重量を扱う場合は【事前に息を吸って、動作中は終始息をこらえておくのがいいです。】(*ただし、当たり前ですが息がきつくなる前に吸い直しましょうね。)
理由は呼吸を止めて息をこらえておくことで姿勢がさらに安定するため、上腕二頭筋への集中力が増して刺激が入れやすい状態になるからです。
トレーナーY
また、高重量ではない場合(つまり、10〜15回とか反復できる負荷で行う場合)は【肘を曲げながら息を吐き、肘を伸ばしながら息を吸うのがいいです。】
もっと呼吸について知りたい場合は下記の記事が参考になるかと思います。
顎(頸反射)
これは人が生まれながらに持っている原始反射の1つです。
何かというと、顎を引いて斜め下を向くと、体の前面にある筋肉(ほとんどが屈筋群)が短縮しやすくなり、顎を上げて上を向くと、体の後面にある筋肉(ほとんどが伸筋群)が短縮しやすくなる。という反応です。
インクラインダンベルカールで使う上腕二頭筋は屈筋群の1種ですから、ダンベルをあげる時(上腕二頭筋が短縮する)に顎を引いて斜め下を見るようにした方が筋活動が増加します。
ちなみにダンベルをおろす時(上腕二頭筋が伸張する)は、顔が正面を向く程度に顎を戻してあげるのが良いです。
(動作)速度
動作速度は、上腕二頭筋の場合はテンポのいい動作をした方がより刺激が入ると言われています。
上腕二頭筋は重量ストレスよりも代謝ストレス(筋肉がパンパンになったり熱くなったりする感覚)に反応しやすいと言われていますので、テンポの話は恐らくこれによるところが大きいのかなと考えています。
具体的には以下のようなリズムがいいと思います。
①1秒かけてあげて、1秒かけておろす
②1秒かけてあげて、2秒かけておろす
③2秒かけてあげて、3秒かけておろす
トレーナーY
脚(のポジション)
体格の問題もありますが、脚はできるだけ深く股関節を曲げておいたほうがいいです。
できるのであれば動画のように脚をベンチの上に乗せてもいいと思います。
なぜこのようにするのか?ですが、要するに「骨盤を丸めておきたい」からです。
骨盤が立ってしまうと、背中の腰の筋肉に自然と力が入るので、姿勢を維持するのに腰や背中の筋肉の下の方を使っている感じがしてどうにも集中が削がれてしまします。
また、顎を引いて屈筋群を使いやすくしたいのに、伸筋群(ここでは腰や背中の筋肉)に力が入っているので、頸反射が十分に生かしきれません。
トレーナーY
なので、しっかり股関節や脚を曲げて、あえて骨盤を少し丸めておくようにしています。
パグ太
肘(の位置)
できるだけ動かさない方がいいです。
そうは言っても、本当にうまい方でないとキツくなってくるとどうしても肘が前に少しスライドしてしまいます。
個人的な考えとしては、キツくなってきた時はしょうがないと思います。
インクラインダンベルカールは上腕の自由度が高い種目ですので、ある程度はしょうがないと思います。
例えばスタンディングバーベルカールなら、両腕で同じものを持っているという安定感と、脇を少し締めることで安定感を生み出すといったことができますが、インクラインダンベルカールではそういうこともできないので。
トレーナーY
ここで1つ、インクラインダンベルカールで肘をうまく固定する、pつまり上腕二頭筋の刺激を肩や胸などに逃がさない方法として以下があります。
これがハマると、上腕二頭筋にけっこううまく効かせられますよ。
いつも肘が前に出るの力(=主に肩の前部の代償)の分だけ後ろに引く力を出してあげるのです。
そうすると力が釣り合うので、肘がその場所に留まります。
パグ太
インクラインダンベルカールを効かせ分けるやり方/フォーム
そこからやり方/フォームが2パターンに分けられます。
上腕二頭筋長頭に効かせるやり方/フォーム
上腕二頭筋長頭、つまり力こぶの外側の方により負荷や刺激を与えるための方法を説明します。
上腕二頭筋の長頭は、赤丸のところについています。
ですので、手の甲が上になるようにして肘を曲げたほうがしっかりと収縮させることができます。
つまり、上腕二頭筋長頭に優先的に効かせる場合は、以下の3つのパターンがオススメのやり方/フォームとなります。
・常に親指を上に向けたフォーム
・常に手の甲を上に向けたフォーム
・親指が上のフォームから、肘を曲げるにつれて手の甲を上にしてくるフォーム
トレーナーY
→近々もっと見やすい動画を投稿します!(2019/09/02)
常に親指を上に向けたフォームの一長一短
一長:重めの重量を扱える、動作がやりやすい
一短:前腕の筋肉(腕橈骨筋)に負荷が逃げやすいので、上腕二頭筋への
意識の集中が大切
常に手の甲を上に向けたフォームの一長一短
一長:長頭を収縮しきることができる
一短:やりにくさがある。また重めの重量を扱うと握力が気になり前腕に負荷が逃げてしまう。リズミカルに行う場合は速さの中にもある程度丁寧さを持たせないと効かない。
親指が上のフォームから、肘を曲げるにつれて手の甲を上にしてくるフォームの一長一短
一長:長頭を一番収縮させることができるので、インクラインによるス
トレッチ感と相まって、ストレッチ〜収縮のダイナミックな筋活動ができる。
パグ太
一短:腕をひねりながら肘を曲げるので、腕をひねることに関与する他の筋肉(主に前腕の筋肉)に負荷が逃げやすい。また動作が「ひねる+曲げる」なので、単純に曲げるだけよりも難易度が高く効かせにくい。
上腕二頭筋短頭に効かせるやり方/フォーム
上腕二頭筋短頭、つまり力こぶの内側の方により負荷や刺激を与えるための方法を説明します。
上腕二頭筋の短頭は、赤丸のところについています。
ですので、手のひらが上になるようにして肘を曲げたほうがしっかりと収縮させることができます。
つまり、上腕二頭筋短頭に優先的に効かせる場合は、以下の2つのパターンがオススメのやり方/フォームとなります。
・常に手のひらを上に向けたフォーム
・親指が上のフォームから、肘を曲げるにつれて手のひらを上にしてくるフォーム
トレーナーY
→近々もっと見やすい動画を投稿します!(2019/09/02)
常に手のひらを上に向けたフォームの一長一短
一長:常に手のひらを上にすることで、動作中終始、短頭に負荷を乗せやすくすることができます。また、手のひらを上に向けた状態で肘を曲げきると短頭が完全に収縮させることができます。
トレーナーY
①小指が真上に来るようにひねりながら行う
②ダンベルの親指側を詰めて握る
ことにより一層短頭に負荷が乗るので刺激が入りやすくなります。
一短:肘が前にスライドしやすい。
親指が上のフォームから、肘を曲げるにつれて手のひらを上にしてくるフォームの一長一短
一長:ストレッチ〜収縮のダイナミックな刺激が入る。ひねりながらあげることで短頭への収縮刺激が増します。
一短:ひねりながらあげるので、ひねる作用を持つ前腕の筋肉に負荷が逃げやすい。丁寧にやらないとダンベルがグラグラするので負荷が逃げやすい。
トレーナーY
インクラインダンベルカールのプログラミング
動作速度
上記でも言っていますが動作速度は以下のうちのどれかがいいです。
①1秒かけてあげて、1秒かけておろす
②1秒かけてあげて、2秒かけておろす
③2秒かけてあげて、3秒かけておろす
いずれを選ぶにしてもテンポよく行うようにしましょう。
重量
これも「絶対この重さがいい!」というものはないのですが、だいたい以下のような重量を使うのが妥当かと思います。
・10回〜15回持てるような重さ
・20回以上持てるを重量で、効きを重視で行う
セット数/休憩時間
セット数は4setがいいと思います。
また、休憩時間は3パターンあります。
・セット間休息:2〜3分で毎セット万全の状態で行う
・種目間休息:2〜3分
・パンプ系の刺激を入れたい時:セット間休息は30秒〜1分
まとめ
いかがでしたでしょうか?
インクラインダンベルカールは腕を太くするのにはうってつけの種目ですね。
そんなすごくいい種目だからこそ、トレーナー魂が燃えてついつい長文になってしまいました。
そもそも上腕二頭筋を効かせ分けるという発想がなかった方もいらっしゃる方もいるのかなと思います。
読みにくいところもあったと思いますが、ご一読いただきましてありがとうございました!!
そして今後ともよろしくお願いします。
最終更新:2019/09/02
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