最終更新:2019/03/24
今回は筋トレ種目の記事を書こうと思います。
テーマは【(スタンディング)バーベル(ショルダー)フロントレイズ】です。
バーベルフロントレイズは、主に肩の前面を狙った種目になりますね。
しかし、うまくやってあげないと、腕や僧帽筋に抜けてしまいがちですよね。経験ある方もいるのではないでしょうか?
パグ太
キツい中でがんばって筋トレしていても、思ったところに刺激が入っていなかったら、極端な話やっていないも同じになってしまいます。
また「胸の種目をしていたら自然と鍛えられる」とも言われていますが、パーソナルトレーナーとしてお客様についている時も、それでうまい具合に発達している方もいれば、そうではない方もいらっしゃるなー。と実感しています。
いくらリアやサイドを頑張って大きくしてもフロントが十分に発達していないと、肩の張り出しがしっかりしていたとしても、正面から見ると【イマイチ立体感が出ていない】という感じになります。
なので、突き詰めるならば肩のフロントだけの時間を作って筋トレした方がいいと思います。
そこでオススメの筆頭となるのが、今から紹介するような「立った状態でバーベルで行うフロントレイズ」になります。
それではフォームのポイントなどを見ていきましょう。
パグ太
まずは私のオススメの動画をご覧ください。
これをそのままマネできれば、十分いいフォームになるかと思います。
「動画のどこがポイントなの?」「しっかり説明してほしい」など思う方もいると思いますので、その方のために、下の記事でかなり詳しくフォームのポイントについて説明をしていきます。
Contents
バーベルフロントレイズのやり方がうまい動画
<ジェレミーブエンディア 5:27〜6:03>
ジェレミーのうまいポイントをザッと紹介すると、
・EZバーの持ち幅、握り方
・上げる高さ(後半は少し高めに上げていますので、特に前半部分!)
・上げる時の頭の動き
・動作速度
・肘の曲がり具合(肘の張り方は、肩サイドにも入るようなフォームになっていますが。)
などになります。
実際のところ、その他にもたくさんのポイントがあります。
それらも下記で記事にしておりますので、よかったらこの先もご覧くださいね。
どのバーベルを選ぶべきか?
バーベルフロントレイズをやるにあたって、
どのバーベルを選ぶべきなんだろう?
って気になりませんか?
「そんなに選べるほどバーベルの種類がないよ、、」と言う方もいるかもしれませんが、ここでバーベルの選び方について説明をしていきます。
結論から言いますと、筆者個人的な肩前面に効かせやすい順としましては、
1位:Wバー
2位:EZバー
3位:ストレートバー
だと考えています。
それはなぜかと言いますと、
まず、上記3つのバーベルの違いってなんでしょうね?
・・・・
そうそれは「握る場所の形の違い」です。
バーベルの握る形の違いによって、腕や肩のサイドへの抜けやすさや違ってきます。
・パラレルグリップ(手のひら同士向かい合わせ)で握ると、腕に抜けやすくなります
・プロネイテッドグリップ(手のひらが下向き)で握ると、肩のサイドに抜けやすくなります。
上記のように極端にしてしまうと、他の部位に負荷が逃げやすくなってしまいますので、上記グリップの中間をとるのがいいです。
そうすることにより、どっちつかずのグリップのため他の部位に負荷が逃げにくくなりますよ!
パグ太
イメージはちょうどWバーを握るようなグリップです。
ベストはWバー!
Wバーは以下のような形をしていて、緑マルのところを握るのがベストです。
「ザ・どっちつかずグリップ」という感じで角度が絶妙ですね!
ネックになるのが「Wバーは置いてあるところが少ない」ということです。。
下にあるEZバーは割と見かけるのですが、Wバーとなると結構コアなジムに行く必要があるかもしれません汗
次にEZバー!
EZバーはこちらで、握るとしたら緑マルのところがいいです。
Wバーほどではありませんが、腕も肩サイドも微妙にしか使わないため、肩前面の意識がしやすいです。
なので、ストレートバーかEZバーかで迷ったら、ぜひEZバーを使っていきましょう。
3位がストレートバー
ストレートバーは要するに普通のバーベルのことですね。
握る部分はだいたい緑マルのあたりでしょう。
ストレートバーに握ると、がっつり手の甲が上、手のひらが下になりますので、肩前面の刺激が減り肩のサイドへの刺激が増えてしまいます。
バーベルフロンドレイズのやり方
①立ち方
足幅
腰幅〜肩幅
→それ以上足を開くと、腹圧が抜けやすくなり体の安定性が低下するため、肩前面を使う感覚を研ぎ澄ませにくくなります。
手幅
上記のバーベル画像の緑マルのあたりを握るようにします。
→手幅を開きすぎると肩サイドの刺激が強まってしまいます。逆に手幅がこぶし1個分くらいに狭めすぎると上腕二頭筋(長頭)の刺激が強まってしまいます。
お尻をキュッと締める
→これにより骨盤が安定するため、肩前面を使う感覚を研ぎ澄ませやすくなります。
お腹を固める
→これにより胴体周りが安定するため、肩前面を使う感覚を研ぎ澄ませやすくなります。
体重を足裏の前半分に乗せる
→踵寄りに乗せてしまうと、どうしてもあおり動作を使いやすくなってしまいます。
肩を落とし、それをキープ
バーベルを上げる時に、肩も一緒に上がってしまう(すくんでしまう)と、負荷が僧帽筋上部に抜けてしまいますので、肩が上がらないように下げる意識を常に持っておきます。
*ただしここで重要なポイントがあります!
上記の「肩が上がらないように下げておく」というのは有名なポイントですが、程度が重要なんです!
なのに、そのさじ加減について言及している動画や記事は少ないので説明しておきますね。
めっちゃめちゃ下げるのではなく、キュッと(マックスの力の50%程度で)下げます。
→めっちゃ肩を下げると、どうしても肘がピンと伸びて腕に力みが生じます。そのするとバーベルフロントレイズをやった際に、ものすごく前腕に負荷が入りやすくなってしまい、肩前面の刺激が逃げてしまいます。
肩甲骨を外に軽く張る
肩甲骨を外に軽く張ることで、肩甲骨を固定しやすくなります。
→肩甲骨が動いてしまうと、僧帽筋上部に刺激が逃げやすいです。
②握り方
サムアラウンドグリップに握る
つまり、親指も使ってしっかり握ります。
→肩前面は、神経支配的に親指や人差し指に力を入れて握った方が筋活動しやすいです。
親指、人差し指、中指でバーベルをしっかり握る
→神経支配の観点から、小指や薬指の方でしっかり握った時よりも、親指側で握った方が、肩前面の筋肉の動員が高まります。
(ストレートバーの場合)手首の角度は2パターンある!
手首の角度はどのくらいがいいか?というのはかなりの難問なんです。
私は握り方に2つのパターンがあると考えています。
A.肩前面(三角筋前部)に効きづらい人向け
お化けのように、手のひら側に手首を少し曲げて、手首の力を半分ほど脱力させます。
程度はちょうどお化けの手首の3分の1くらいですかね。
肩に効きづらい人は、肩前面にかかっている負荷を終始抜くべきではありません。肩前面の負荷を一度抜いてしまうと、再び入れるのが難しいですので。
この持ち方により、バーベルを下ろしたところからあげる時に切り替える際に、腕の力があまり入らない分、初動を肩前面を使ってやりやすくなります。
肩の効きが苦手な人は、この初動で腕に入ってしまい、そのまま終始腕に負荷が抜けているということが多いですので、このテクニックが有効になります。
B.A以外の人、収縮感をしっかりと感じたい人向け
肩前面の効かせ方がある程度分かる人は、手の甲側に少し手首を反らせるようにしてみましょう。
これにより、トップポジション(バーベルが地面と平行になるまで上げたポジション)、つまり三角筋前部がかなり収縮されているところで、より強い収縮感を感じるようにすることができます。
(W、EZバーの場合)手首の角度は同じく2パターンある!
A.肩前面(三角筋前部)に効きづらい人
まずは上記のW、EZバー画像の丸の部分を握っているイメージを見てください。
持ち方は、「親指が上を向いていて、若干親指同士が近づくような斜め向き」で持っている感じになりますよね?
肩前面に効かせづらい人は、そこから手首を下に(=小指側に)すこーしだけ寝かせたような握り方にするといいです!
この持ち方により、バーベルを下ろしたところからあげる時に切り替える際に、腕の力があまり入らない分、初動を肩前面で行いやすくなります。
B.A以外の人、収縮感をしっかりと感じたい人
まずは上記画像と同じように握っているところをイメージします。
肩に効かせるのがある程度分かる人や、トップでの収縮感をしっかり感じたい人は、そこから手首を上に(=親指側に)すこーしだけ上げた握り方にするといいです!
角度にして5〜10°くらいの本当に微妙なイメージです。
それ以上上げてしまうと、前腕の筋肉を感じすぎて、肩の刺激が抜けてしまいます。
③上げ方
動作中の肘の向き
肘の開き具合ではなく「向き具合」です。
意識したことはありますか?
肩に効きにくい人は、このポイントの改善で効きが良くなったりします。
どういうことかと言いますと、
肘を外に張るほど肩サイド(三角筋中部)の動員が増えてしまいます。
かといって、肘を下に向けるほど腕(上腕二頭筋長頭)の動員が増えてしまいます。
では、肘の向きのベストポジションはどこなのか?
それは・・・
どっちつかずの中間の向きです。
つまり斜め下向きですね。
もっと具体的に言えば、
「肘を完全に外側に開いたときと、肘を完全に下に向けた時の中間の位置」
ということになります。
このポイントは、とても重要だけどあまり知られていないポイントですので、ぜひ使ってみてください。
*ストレートバーではどうしてもこの肘の角度を作れません。
なので、そういった意味でもW、EZバーをお勧めしています。
肘の曲げ具合
次に肘の曲げ具合はどのくらいがいいか?
答えは「肘を伸ばした時のロックを外す程度に軽く曲げる」です。
肘を曲げすぎると、上腕が外に広がってしまい、肩サイド(三角筋中部)に負荷が逃げやすくなりますのでよくありません。
かといって、ピンと伸ばしておくのも前腕や上腕に負荷が逃げやすいのでよくありません。
なので、この中間的な感じを取るのがいいと思います。
頭の動き
バーベルを上げていくに従ってあごを引くほうがいいですね。
これにより、体の前面にある筋肉が神経支配的により意識しやすくなります。
また、上半身はのけぞりにくくなるので反動を使いにくくなって、ストリクトに(=厳密なフォームで)肩前面に効かせることができます。
どこまで上げるのがいいか?
これは「肩の高さまで」でいいのかなと思います。
肩の高さの、気持ち下よりも気持ち上のほうがいいですね!
パグ太
<参考までにセルジのバーベルフロントレイス 3:02〜3:18>
セルジも動画が1回完了するごとに肩のポジションを下げたり、外に張ったりして修正をしていますね。
上級者になるとここまで上げてもしっかりと肩前面を使っていますね。
しかも、肩がすくんでいないのであまり僧帽筋上部には逃げていないのがわかります。
呼吸
高重量であれば、動作前にがっつり息をお腹にためて、息がきつくなるまでは止めたままで動作をするのがいいです。
こうすることによって、胴体が安定するので肩前面に意識が集中しやすくなる分刺激を高められますので。
ですが、息を止めているのが辛くなってきたり、低重量でより効かすことをメインになっている場合などは、「バーベルを上げる時に息を吐く」ほうがいいでしょう!
バーベルを上げる速度
1秒くらいです。
ゆっくり上げすぎると腕の動員が増えやすいです。
④下げ方
肩で迎えに行かない
要するに、バーベルを下ろすにつれて体が前のめりにならないようにします。
前のめりになると、バーベルを下げ切った時に得られるストレッチ刺激を得られなくなるので。
特に高重量ストレスをかける際に気をつけましょう。
肩で迎えに行くことが有効な場合
上記で「迎えに行くな!」と言った手前から申し訳ありません。
例外の話をします。
それは肩の効きがわからない人やパンプストレスを重視している場合です。
バーベルをしっかり最後まで下ろすとどうしても肩前面の負荷が抜けやすいです。
上手い人は、上げていくときに再び肩前面に負荷が乗る感覚を取り戻せますが、そうでない人も多いと思います。
そのような人は、肩の負荷が抜けるまで下ろさない方が結果的にいいトレーニングができます。
また、パンプストレスを重視している人の場合は、一種のパーシャルレップス(=動きの幅を狭めて行うやり方)のような感じで行うことで、最下点までバーベルを下ろさないことで疲労感の軽減につながり、より多くの回数を行うことができます。
そのため、筋緊張時間が長くなり、より強いパンプストレスを加えることができますのでいいトレーニングになるというわけです。
頭を正面に戻す
バーベルを上げる時にあごを引いて頭が前に傾いたのを、下ろしの時に修正します。
この時、正面を向くまでしか、頭とあごを動かしません。
それ以上上を向くと、腰が少し反るような動きが加わるため、腰の勢いを使ってあげてしまいそうになります。
息の吸い方
地味なポイントなのですが、僧帽筋上部に負荷が逃げてしまう人にとっはとても重要なポイントになるかと思います。
まず息を吸うタイミングとしては、バーベルを上げている最中か、バーベルを下ろしきったあたりがいいです。
その時の吸い方なのですが、なるべく「腹に空気を入れる」感じで吸いましょう!
特に意識をしない限り、胸式呼吸と言って肋骨のあたりを広げる(膨らませる)ように息を吸いがちです。
しかし、肩の筋トレで負荷が僧帽筋に逃げてしまうような自覚がある人が胸式呼吸をして肩トレをすると、息を吸った時に首の付け根が上がるため僧帽筋に負荷が逃げてしまいます。
ですので、なるべくお腹に空気を溜めるように息を吸って、首の付け根を上げないようにするのが大切ですよ。
バーベルを下げる速度
下ろす場合は2パターンあります。
A.1秒ペースでポンポン行う
高重量の際に、多少効きが逃げようとも重量ストレスを追い求めたい場合にやりますね。
あとは、中低重量でパンプストレスを追い求めたい場合にやりますね。低重量なのでポンポンやっても、ある程度のレベルの人なら負荷を逃さずに行えます。
B.2秒かけてゆっくり下ろす
優しくいえば、高重量ストレスによる筋肥大を狙う場合には「上げよりも下ろし」の方が重要です。
なので、その下ろしで他に負荷が逃げないように丁寧に重さに耐えるようにして下ろす手法も有効です。
または中低重量で筋肥大を狙う場合にも有効で、パンプストレスを与えて筋肥大を狙う場合にはある程度の回数と筋緊張長時間(TUT)が必要になりますので、丁寧にゆっくりやることで筋肉を使っている時間を長くすることがでいるので筋肥大につながりやすい。という感じです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は「バーベルフロントレイズ」の詳細なポイントを見ていきました。
最終更新:2019/03/24
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